Aoyama Gakuin University
環境人文学プログラム
青山学院大学大学院文学研究科英米文学専攻 博士前期課程
三大学院単位互換制度に基づく〈環境人文学プログラム〉
提携大学
環境人文学プログラムの趣旨
地球環境問題は、本を正せば、人間のものの考え方や価値観から生じたものです。海洋汚染にせよ森林破壊にせよ生物多様性の減少にせよ放射性物質による環境汚染にせよ、そもそもの原因は人間にあります。それゆえに、地球環境問題への対応が喫緊の課題である現在、人間のものの考え方、すなわち意味、価値、責任、目的をめぐる根本的な問いを考察することは極めて重要かつ不可欠です。
意味、価値、責任、目的といった問題は人文学諸分野において研究されてきましたが、環境の時代が幕を開けた1970年代以降、環境問題に応答するかたちで人文学諸分野に再編成の動きが生じ、環境哲学・倫理、環境史、エコクリティシズム(環境文学研究)、環境人類学・マルチスピーシーズ人類学といった専門分野が生み出されてきています。21世紀に入り、地球の限界が科学的に提示されるほど状況が緊迫するに至り、専門分野を積極的に逸脱して人間、環境、社会、地球を根本的かつ学際的にとらえ直す〈環境人文学〉と呼ばれる動きが活発になっています。
そのような動きを背景とし、それをさらに推し進めるため、青山学院大学大学院文学研究科英米文学専攻、明治大学大学院理工学研究科建築・都市学専攻総合芸術系、立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科異文化コミュニケーション専攻は連携して、高等教育における環境人文学を推進することを目的に、単位互換制度を設けています。
青山学院大学大学院の提供科目
英語圏の言語・文化の同時代的かつ歴史的な専門研究を〈環境〉という視座からとらえ直し、環境をめぐる社会的課題に文学的・言語学的見地から寄与できる人材の育成を目指します。
プログラム専門科目(提供科目)では、自然、環境、地球のとらえ方がいかに言語や文化と深く関わっているかという点を、環境文学・エコクリティシズム、言語哲学、イギリス文学、アメリカ文学をはじめとする多様な専門分野の見地から考察します。
2024年度 プログラム専門科目
「イギリス小説C研究Ⅰ」(戦争の記憶と忘却)麻生えりか
「アメリカ小説E研究Ⅰ」(気候危機と文学)結城正美
「アメリカ小説E研究Ⅱ」(気候危機と文学)結城正美
「イギリス小説A演習Ⅰ」(啓蒙期・ロマン主義・「環境」の視点(1))松井優子
「イギリス小説A演習Ⅱ」(啓蒙期・ロマン主義・「環境」の視点(2))松井優子
「イギリス詩B研究Ⅰ」(詩のことばと風景表象)伊達直之
「イギリス詩B研究Ⅱ」(詩のことばと風景表象)伊達直之
各科目のシラバスは3月下旬に公開の予定です。大学HP「講義内容検索」を参照してください。
プログラム修了認定要件
三大学院研究科が提供する専門科目の中から10単位以上を取得する。ただし、履修科目は三大学院にまたがること。